群馬の森・野外菌類観察会報告


          開催日     2020年10月11日(日)

       集合場所   群馬の森北口駐車場
    
       観察地    群馬の森公園内


       参加者    17名(一日会員2名)、TV朝日スタッフ3名
 
       実施時刻   9:30~15:00

       鑑定人    福島隆一、近藤芳明、村田紀彦、大久保彦   

       世話人    福島隆一(渉外)、沼田尚文(受付)

       報告     岡田久枝、村田紀彦
   
       撮影     富田稔

        
 

        
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     観察会へ集合                    同定会の様子
                             
 

 台風14号の北上が観察会の日にぶつかるのではないかとヤキモキさせる天気が続きましたが当日の朝、集合した時は多少の小雨が降っていたところ歩き始める頃にはやんできました。  今回、テレビ朝日の取材もあり、その方達より発生しているキノコは採る前に是非撮影をさせていただきたいとお願いされました。園内を観察しながら歩くと8~9月の猛暑日が続いたせいか?キノコの種類と量が少ないと感じましたが園内の一部にナラタケの発生が多く見られた場所があり早速テレビ朝日の取材陣に連絡をしました。他にもマイタケが2株見られ、それも撮影されました。
 今回、ご夫婦で参加された方はネットで当会の存在を知り初めて参加され歩かれていたところ大きなマイタケの1株を見つけ「舞踊る気持ち」になったのではないでしょうか?(*^^*)  この感激を胸に次回の観察会にもぜひ参加したいと話されていました。午後は天気も回復され東屋に移り同定会を実施し提出されたキノコを福島先生をはじめ鑑定人の方々により同定をして頂きました。初心者のためにマイタケも高い山ではなく低い林にも発生する可能性があることや菌根菌、腐生菌などの生態についても詳しく教えていただき埼玉きのこ研究会の素晴らしさを改めて実感させて頂きました。                    文責 岡田久枝

 


       
    ナラタケ                         チシオタケ

     
   イボテングタケ                     ニガクリタケ

     
   シロハツ                         クロラッパタケ
  
      
   マイタケ

  

  

群馬の森観察目録(20201011日)

五 分 類 群 新 目 名 新 科 名 種 名
ハラタケ類 ハラタケ目 スエヒロタケ科 スエヒロタケ
  〃 ヌメリガサ科 ワカクサタケ
  〃 シメジ科 ハタケシメジ
  〃 ヒドナンギュウム科 カレバキツネタケ
  〃 キシメジ科 ナラタケモドキ
  〃   〃 ナラタケ
  〃 タマバリタケ科 ツエタケ属sp
  〃 ラッシタケ科 チシオタケ
  〃 ハラタケ科 アカキツネガサ
  〃 テングタケ科 ツルタケ
  〃   〃 テングツルタケ
  〃   〃 タマゴテングタケモドキ
  〃   〃 イボテングタケ
  〃 モエギタケ科 ツチナメコ?
  〃   〃 ニガクリタケ
  〃 アセタケ科 アセタケ属sp3種
  〃 イッポンシメジ科 イッポンシメジ属sp
イグチ目 イグチ科 ヒメコウジタケ
  〃 ニセショウロ科 ニセショウロsp
ヒメツチグリ目 ヒメツチグリ科 トガリフクロツチグリ
  〃   〃 ヒメツチグリ属sp
ベニタケ目 ベニタケ科 ドクベニダマシ
  〃   〃 シロハツ
  〃   〃 ヤブレベニタケ
  〃   〃 ヒビワレシロハツ
  〃   〃 キチャハツ
  〃   〃 ベニタケ属sp
  〃   〃 モチゲチチタケ
  〃 ウロコタケ科 モミジウロコタケ
ヒダナシタケ類 アンズタケ目 アンズタケ科 アンズタケsp
  〃   〃 クロラッパタケ
タマチョイタケ目 タマチョレイタケ科 カワラタケ
  〃   〃 ニクウスバタケ
  〃   〃 マンネンタケ
  〃   〃 オオミノコフキタケ
  〃   〃 スルメタケ
  〃 所属科未確定 マイタケ
  〃   〃 ミダレアミタケ
タバコウロコタケ目 タバコ ウロコタケ科 ダイダイタケ
シロキクラゲ目 シロキクラゲ科 ハナビラニカワタケ
アカキクラゲ目 アカキクラゲ科 ツノマタタケ
子嚢菌類 ビョウタケ目 ズキンタケ科 ズキンタケ
  〃   〃 アカエノズキンタケ

 10月の観察会ではいつも台風の通過に気を揉むことが多い。今回もどうなる事かとても心配していたが、朝方には関東を通過するだろうと言う事であったので何とか実施することが出来た。今回の観察会でマイタケが2か所で見られた。いずれもスダジイの地際から発生していた。その昔、上尾南高まで自転車で通勤していた時に、あちこちの神社の境内に生育していたスダジイの地際に生えるマイタケ探しをしていた頃が懐かしく思い出される。残念なことであるが、マイタケを見ても感動がわいてこない。またナラタケが林の中に散生する姿を見たが、ナラタケが生えている地面の下の様子が見えてくるのは、長年オニノヤガラの餌としてナラタケ(ヤワナラタケ)を育んだことがあるからである。いずれにしてもキノコの種類も個体数も少ないという印象が強く感じられた。

          


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